電車の中。
信号待ち。
ソファに腰掛けて。
気づけば、首が前に倒れています。
スマホを見るとき、私たちは無意識に「のぞき込む姿勢」をとります。
顎が前に出て、首が曲がり、背中が丸くなります。
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これは特別な姿勢ではありません。
現代人にとって、ごく普通の姿勢です。
そしてこれは、スマホだけの話ではありません。
デスクでPCを見るときも同じです。
画面に集中するほど、首は前に出ていきます。
肩は内側に入り、胸は縮こまりやすくなります。
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あなたは今日、何時間「下」を向いていましたか?
首が前に出ると、何が起きるのか
頭の重さは、体重の約1割あります。
少し前に傾くだけでも、その負担は大きく変わります。
首を前に30度傾けると、首にかかる負担は約18kgになるとも言われています。(※)
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前に傾けば傾くほど、首や肩にかかる負担は増えていきます。
首が前に傾けば胸は内側に縮こまり、深く息を吸いにくくなります。
呼吸が浅くなると、取り込める酸素は減り、血流も滞りやすくなります。
血流が滞ると、体の修復効率も下がり、回復しにくい状態になります。
その状態が続くと、体は少しずつ弱っていきます。
スマホとPCに共通していること
スマホは通知のたびに手に取ります。
あるいは、SNSや動画、ゲームで、
何時間も画面に吸い寄せられることもあります。
PCも同様に、作業に集中するほど姿勢は固定されます。
形は違っても、
どちらも「首が前に出た状態が続く」ことに変わりはありません。
場所を問わず、私たちは画面を見続けています。
その時間が長くなるほど、
呼吸も血流も、その姿勢に引きずられます。
意識だけでは変わりません
姿勢を正そうと思えば、その瞬間は正せます。
しかし、画面に集中しているうちに
体への意識は自然と薄れていきます。
気づいたときには、また首が前に出ています。
人は楽な姿勢を無意識に選びます。
首が前に出る姿勢は、
視線が自然に画面に合うため、余計な意識を使わずに済みます。
そのため「楽」に感じますが、
体はその状態で負担を受け続けています。
スマホもPCも、見ることが目的です。
体にかかる負担には、意識が向きにくくなります。
これは努力不足ではありません。
環境の設計の問題です。
毎日の角度が、体を創る
首が下がる時間が積み重なると、
それが体の基準になります。
基準が変われば、呼吸や血流もその基準で動きます。
毎日の小さな角度の積み重ねが、
数年後の体の形を創っていきます。
根性で姿勢を正し続ける必要はありません。
次回は、無意識でも姿勢が整う「環境」の作り方をお伝えします。
(※)頚椎の力学モデルに関する研究(Hansraj, 2014)をもとにした推定値です。
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